証券仲介業
助言者選びの注意点
昔から、一家には弁護士と会計士の友人を持てといわれてきました。しかし今はプラスファイナンシャル・プランナーも加えるべきだといわれております。資産家がお金をかけて資産管理をするのはこのホームページの目的ではありません。
ここでは、サラリーマンが一生の間に、子供を育て上げ、家を持ち、退職金で定年後の長い平均寿命を行きぬくためにどうすればよいか、恐らく大半の世帯が先行きに不安を持っていると思います。


団塊の世代の大量退職者などは、投資信託等専門家の運用にお金を預けて1年で30%も損をするなどと言う事は回復不能の痛手を受けます。
相応のお金で効率の良い運用をするために自分のニーズにあった助言者選びの選択肢を上げてみます。
  1. 一番の安上がりは自分で勉強して、手数料の安いネット証券での投資です。
  2. 次は、信頼のおける金融商品仲介業者(金融庁の登録を受けたもの)と契約し、指定の証券会社に口座を作り、助言を受ける方法です。仲介業者は法人と個人があり、違いは法人は二人以上の証券外務員資格者がいるだけで、他はすべて対等です。助言を受けても自分の判断で執行すればよく、お金の出し入れは直接証券会社との間で行われ、仲介業者は助言以外に金銭に関わることがないので安全です。
  3. 投資助言・代理業者(金融庁の登録を受けたもの)と投資助言契約を結び規定の手数料報酬を支払って、金融商品取引法に則り資産管理する方法です。助言料のほかに成功報酬を取る場合もありますので、しっかり契約内容を確認することです。契約には業者から顧客に対して「契約締結前の書面」「投資顧問契約書」が義務付けられております。ネットでは無登録の悪質な業者がおりますので、登録業者は金融庁のホームページで確認することが出来ます。
  4. 昔からある証券会社と取引する方法です。窓口となる証券会社で担当者がついて、この場合はその証券会社との取引となります。それぞれの会社の規約に従って取引が行われますが、担当者の資質で大きく左右されますので名の通った会社でも社員の助言は鵜呑みにせずにしっかり取捨選択することが肝要です。
  5. その他、種々の金融機関が金融商品取引業者として登録し、有料の資産管理をしておりますから、自分のニーズに合ったところを選ぶことになります。

僕が証券出身で言うのもなんですが、有名証券、銀行、郵貯でも対応するスタッフの資格もまちまち、一番大切なことは顧客の資産のアドバイスに十分な知識があるかを見極めることです。規制緩和で書店で資格取得の本を買って試験で取得した「二種外務員」に、僕なら大切な財産を相談する気になりません。
ちなみに証券会社以外で証券仲介業としてそれぞれの資格に応じた商品が販売できる資格には次のものがあります。対応した外務員がどの資格を持っているか確認も肝要です。
  1. 一種外務員ーすべての取引の外務行為を行うことが出来る。
  2. 信用取引外務員ー先物取引やオプション取引の勧誘を行うことが出来ないなど、限定された有価証券、取引にかわる外務行為しか出来ない。
  3. 二種外務員ー信用取引や先物取引、オプション取引の勧誘を行うことが出来ないなど限定された有価証券取引にかかる外務行為しか出来ない。                                                                                                                     

営業マンの資質と心理

永年営業の現場に居て見ていると、証券会社の中堅営業マンには大きく分けて「高層ビル型」と「ピラミッド型」があります。証券会社の個人営業は顧客の取引から落ちる手数料収入が収益の根源であるから営業マンの手数料の揚げ方がその資質と深い関わりを持っています。事故防止のため一箇所の勤務期間が短く、平均3年前後で転勤があり、その間に実績を上げなければならないからおのずと顧客への対応に差異が現れます。
会社が求める理想の営業マン像は、資産を増やし手数料も揚げ、なおかつ顧客からの信頼も厚い人ということになります。しかしこれは理想であって誰もが頭で分かっていても、現実のノルマに追われ理想で終わってしまっているのが大方の営業マンであることも事実なのです。
そこで大抵の場合、転勤していくと前任者の引継ぎがあります。しかしそれでは足りないので新規開拓をしなければなりません。3年その部署に勤務するとして着任して半年が勝負になります。この間に客層を拡げるものと、最初から引き継ぎ客などに頼り実績を重視して手数料を揚げるタイプでは、客層の底辺を広げるタイプが「ピラミッド型」後者が「高層ビル」でやがて両者の間に大きな差が出来てきます。
競争社会なのでどこかで当然勝負しければなりません。顧客の構成が「ピラミッド型」の営業マンは、客のリスクを分散し、ゆとりのある取引が可能なのに対して、「高層ビル型」は同じ客に負担がかかり、結果として過当勧誘、過当売買から顧客の信頼喪失を招くことになります。
僕が銀座支店の開設を預かったとき、準備期間中見込み客の接待に使っていたクラブで、特別美人でもないごく普通のヘルプの女の子がおりました。
あるときその女の人が店に挨拶にやってきて「銀座一のホステスを目指しておりますので何か知恵を貸してください」といわれたので、とっさに僕は「一流会社の部課長以上の人事興信録が興信所から売られており、それには役職・住所・生年月日などが載っているので、誕生日のカードでも送って電話外交をしてみたら?それから少ない客で頻繁に来てもらって売り上げが上がっても長続きしないから、当分男は絶って広く客層を拡げたら?」と答えて、そのまま2年近く忘れておりました。店もオープンし一息ついているとき、一通の招待状が届きました。銀座の番兵を自認していた頃だったので、お祝いに行って驚きました。ホステスが30人以上居る店のママになっていたのです。
本人の話では、僕の話を聞いたその足で「人事興信録」2冊を8万円出して投資し、東京在住の会社の部課長、取締役に絨毯作戦でアタックしていったそうです。
最初ぽつぽつだった客も日を負って増え、バブルの盛りだったこともあり、客がどんどん昇進し、接待も多くなり、ヘルプを5〜6人専属で使う一流の店の一流のホステスになっておりました。
実は僕が新人の時やった手をとっさに口に出しただけでしたが、柳の下に泥鰌が二匹いただけでも驚きですが、程なくその人は店を数軒持つオーナーになったと聞いております。
僕は、この話は一流の客を沢山作って勝負するホステスと、少ない客に同伴などを繰り返すヘルプどまりの違いを「ピラミッド型」と「高層ビル型」の営業マンに重ね合わせて、客商売は客層が厚いものが最後は勝つ姿は同じだと思っております。
営業マンの心理は、誰もが競争に勝ちたいのです。のべつ背伸びをしないで、ある期間はじっくり力を溜め、どこかで圧倒的な差の勝負が出来る人が真のトップ営業マンです。毎月の棒グラフに一喜一憂していないでトータルで圧勝して美酒に酔うのがセールス冥利に尽きるというものです。
証券会社の社会的地位

僕は長い間、何故証券会社の社会的地位が上がらないのか、この疑問が頭から離れたことがありません。若い頃、まず大蔵省(今の財務省)に銀行は銀行局があるのに、証券は証券課で証券会社の社長はじめ役員が行くと課長が対応している姿に「大蔵省の課長は企業の社長と同格」で偉いなと驚いたものです。
戦前「株や」といわれたものが、戦後長い間「株や」に毛が生えた程度の評価で、近代化に長い時間を要したことが根底にあります。
戦後、神武・岩戸景気、いざなみ・いざなぎ景気、バブル景気と高度成長経済とともに歩んだ証券会社は長い間証券取引法65条(1948年施行の銀行の証券兼業を禁止する法律)によって守られて近代化をすすめてきました。
しかし、株式市場は景気の谷間で幾度も暴落を繰り返し、その都度個人投資家の証券離れを起し、証券事故も多発してそのたびに上がりかけた地位もまた没落を繰りかえしてきました。
金儲けという欲望の渦の中で上げ相場でわっーと集まり損をして散っていく姿は、まるで魚群の集合と離散に似ていました。一番問題なのは営利企業である以上相場の良し悪しに関わらず、収益を上げなければならない証券会社の営業姿勢が結果として客を食いつぶし信用を失う羽目になっていたことです。しかし不思議なことに次の上昇相場が始まると、新しい富裕層や個人投資家が参入して相場を支える、この繰り返しでした。これは今でも同じでライブドア事件で天井を打ったジャスダックがいまだに下げ続け、その影には個人投資家を踏み台に片や大もうけするものがいたりする姿は結局「歴史が繰りかえしている」のです。
昨年8月表面化した米国のサブプライム問題も、一握りの知恵者が商品を開発し、リスクを分散して世界中の金融機関、機関投資家に売りつけることに成功したものが破綻したものです。この商品を開発した連中の創業者利潤は莫大なものだったのです。
今出回っている数え切れないほどの種類の投資信託も、証券会社と委託会社がいかに投資家受けする商品を開発するか、手を変え品を変え商品化したものでよい事ずくめで販売した結果、30%40%基準価格が下がっても相場の所為にして済ましてしまうところが、昔額面割れして償還延期をした時代と何も変わっていません。
保険の約款や投資信託のパンフレットは都合の悪いことは虫眼鏡で見ないと判読できないほど小さい活字で後で読んでおいて下さいなどといわれたことが、いざ事件になると聞いていないなどとなるので「金融取引法」の施行で表示の是正を余儀なくされました。
結局、証券投資は儲けたい顧客の欲望と利益を上げたい会社のせめぎあいで、いつの時代でも宴のあとは株式の時価総額の大幅減少、投資信託の純資産の純減と投資家の資産が減るので客離れがおきる歴史が繰りかえされております。
2004年4月、「証券仲介業制度の創設等に係る改正証券取引法」が施行され銀行などの金融機関以外の会社や個人が内閣総理大臣の登録を受けて、証券仲介業を営むことができるようになりました。証券市場の構造改革の一環として実施されるものですが、個人に認められたことは画期的なことで、永年の証券投資の理想を貫くために僕もまもなく仲介業に進出する準備をしております。

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証券会社も銀行も営利企業

永年証券業務に携わっていていつも突き当たるのが、銀行や証券会社は株式会社で営利企業であるという大きな壁です。給料を貰っている社員は収益至上主義の中の利益追求マシーンです。

僕は数々の会社と顧客とのトラブルに遭遇し、解決もしてきました。ひとたび事故が起きると企業弁護士が手段を選ばずひたすら企業防衛に回ります。たまには個人客が裁判などで損失を取り戻した話も報道されますが、大抵の場合、金と時間で間尺に合わないのです。

最近はネットで自己責任で投資している人も増えましたが、相場が下がると大損をして市場から撤退していきますので、ネットの口座も減り続けており、現在登録されている口座も一人で複数の証券会社に跨っているケースも多く、ネットが不得意であったり、団塊世代などは証券会社に頼らざるを得ないのです。

それではどうすればよいか?結局日頃からトラブルに巻き込まれない心がけをする以外にないのです。僕が永年企業側から見てきた個人投資家の対処法を思いつくまま並べてみます。

問題を起こす社員は大抵場合ノルマに追われています。
一流企業の社員でもピンからキリまでおります。毎日営業日誌で管理され上司から厳しく追及されると、必ずそのしわが顧客に寄せられます。顧客とともに栄える理想を貫けるほど優秀な社員はほんの一握りしか居ないのです。
社員間の熾烈な出世競争も事故の元です。
これは優秀な社員でも競争を勝ちぬくために無理をすることに起因します。むしろこちらの方が大きな事故を起こす可能性があります。支店長同伴で「わが社のトップセールスマンです」といわれても、過大な成約が期待されているんだな位受け流すことも大切です。
テレビやマスコミに出てくる営業支援スタッフの発言も要注意です。
彼等は会社の顧客が大幅に損失を抱えている場合は、下がると分かっていても弱気の発言はしません。毎日見ていてどれほど間違っているか大抵人は経験していることです。
企業も自社の利益のために手段を選びません。
証券市場には昔は推奨株、今はレーティングが各社から発表され、株式の買い、売り、持続などの評価が相場を左右しています。大抵レーティングが上がると買い物が集まり、レーティングが下がると売り物が出ます、前もって分かれば別ですが、後追いのことが多くそんなに儲かるものではありません。中には会社の都合としか思えないひどいものもありますので鵜呑みにしないことが肝要です。企業には自己売買部門があり先物取引、裁定取引など複雑な手法を駆使して収益を上げております。抱えている株を裁くためレーティングが利用されないという保障はどこにもないのです。
投資信託の手数料も大きな収益源です。
投資信託は、いったん集めてしまえば運用は一任勘定で多額の売買手数料が入ります。運用手数料も基準価格が上がろうか下がろうか取られています。投信委託会社はそれで食べているからです。中には手数料無料を謳っているものもありますが、すべてが無料になったわけではありません。相談するときに途中換金まで含めてどのような手数料がかかるのかしっかり聞いておくべきです。最近の暴落で投資信託に関するトラブルが多発しております。良い事ずくめの説明につられて投資した人がこんな筈じゃなかったと思っているからです。元本割れというのは20%以上の値下がりもあることを聞かされていればトラブルにはなりません。
日本の株式市場は先物に支配されています。
ダウ平均は毎日大きな幅で上下しています。日本のマーケットは外人投資が60%のシェアを占めており、ダウ225先物に振り回されております。世界の投機マネーは24時間世界のマーケットを駆け巡っております。先物を売って現物を買う裁定取引など、外人やヘッジファンドにかき回されて日本のマーケットは上下の幅が大きく振れます。
金融機関は団塊世代の退職金などに熱い視線を注いでおります。
  1. 相談をする場合有名企業でも、説明を鵜呑みにしない。
  2. 対応する社員の資格も把握しておく。女子社員でも資格を持っている。
  3. せかされても一時考える時間を置き即決しない。
  4. どんなことでも、納得するまで恥ずかしがらずに説明を受ける。
  5. 金融機関には1000万円まで補填する仕組みがあるので分散投資をする。
  6. 投資を決意したら家族ともよく話して出来れば合意を得ておく。
  7. 忙しい資金はリスクのある商品には投資しない。